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9-1,  底に撥水剤を塗る
​釉かけの際に釉薬が底に付かないように、撥水剤を塗ります。
釉薬は焼成中に熔け、ガラス質を形成し、冷えて固まります。底に釉薬が付いたままだと、棚板にモノがくっついてしまいます。

​釉薬を乗せたくないところにも撥水剤を塗ります。撥水剤は焼成中に燃えて無くなります。
9-2,  釉薬を漉す
​しばらく置いておいた釉薬は沈殿しています。うわ水を捨て、木べらでよく撹拌し、60目の篩に通します。
9-3,  釉薬を掛ける
釉薬が適度な濃度になるように水を加えます。濃度はボーメ計で測りますが、素焼きの破片を釉薬につけて、爪を刺して厚みを確認します。さらに、実際に一つ掛けてみて、再確認します。

釉薬は沈殿していくので、都度撹拌して掛けていきます。

掛ける方法は色々あります。手で持って浸したり、柄杓を使って掛けたり、コンプレッサーで吹き付けたり・・・。胎土は水分を良く吸収するので、掛かっている(浸かっている)時間によって釉薬の厚みが変わってきます。掛けた端からどんどん釉薬の水分が胎土に吸収されて乾いていきます。
釉薬は厚く掛かり過ぎると、熔けやすい調合の釉薬は焼成中に流れやすくなり棚板にくっつく恐れがあります。薄すぎると茶色く焦げるようになります。また、胎土と釉薬は焼成中共に働きかけるので、使用している胎土によっても、熔けやすさ、流れやすさは変わります。

思い通りの釉調にするには、胎土、釉薬の性質、釉薬掛けに掛ける時間、方法、その日の気候などを考慮し、釉薬の厚みを考えます。
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9-4,  底を拭く
​器の底に撥水剤を塗っていても、釉薬が残っていることがあります。水を含ませたスポンジで釉薬を拭き取ります。
また、全体も確認して、釉薬を乗せるべき箇所に乗っていない場合は、筆で釉薬を乗せます。

釉薬は取れやすいので、できる限り触らないようにします。持つときは指の腹を使って挟むようにして持ちます。違う種類の釉薬がかかったモノを持つときは、指を拭いてから持ちます。
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